なゆーのテキトーブログ

普段はTwitter(@oxygen60499747)より感想兼考察を投稿していますが140字では抑えきれなかったリアルでは言えないアニメへの想いをひたすら綴るブログとなっております。自分が感じた事を上手く言語化出来るように善処します。

『仙狐さん』1話から見出すわたてんとの共通項

ついに2019春アニメが始まりました!!その中で今回は世話焼きキツネの仙狐さんの登場人物である中野さんの心情についての考察を感想も交えて述べていこうと思います。

 

 

1.あらすじ

主人公の中野さんはブラックな会社に務め、疲労困憊な日々を送る。そんな彼の元に突如現れた狐耳と尻尾姿の少女、彼女の正体は『仙狐』と名乗る自称800歳の神使の狐なのでした。彼の家で夜ご飯を作っていた仙狐さんは中野さんの世話をしに来たと言うのですが…?

 

 

2.中野さんについての考察

この作品は前季の"わたてん"の制作会社である動画工房さんが制作に携わっています。今作品にもわたてんを彷彿とさせる繊細な心理描写がありました。そこを深掘りしてみます。

 

 

 

まず初めて中野さんと仙狐さんが出会う場面。ここで彼が彼女に対してとった行動。

 

 

 

 

 

外に追い出す……………………………。

 

 

 

 

まぁ当たり前といえば当たり前ですよね。中野さんの年齢からして夜中に知らない幼女が自分の家にいるという状況は傍から見ればただの誘拐者。すぐさま誤解を避ける為にこの行動は適切とも呼べるでしょう。

このように最初、中野さんは世間的に仙狐さんに対して"拒否反応"があった訳です。

 

またこの後彼は仙狐さんの作った夜ご飯を食べる事になるのですが、これは決して彼女の親切心を汲んだ訳ではなく単に"食材が勿体なかった"程度の理由だと私は思います。

まだこの時は仙狐さんの正体も知らない状態でしたからね。彼は夜ご飯よりも彼女が何故ここにいるのか、誰なのかをはっきりさせたかった。この拒否反応は言動からもしっかりと表されています。

しかしこの状況を打開する為の仙狐さんのあざとい演技、あれは流石でした笑。流石に中野さんもそこまで鬼ではなかったようです。

 

 

 

そして仙狐さんの作った夜ご飯、食後のお茶を飲みながら中野さんは昔の少年時代の思い出を回想します。その中には仙狐さんらしき姿も?今後の話の布石となりそうですね。

 

 

次いでもふもふタイム。これらの仙狐さんの善意を通して初期の"拒否反応"はなくなったものの今度は彼女に世話を焼かれる事に対する"申し訳なさ"が彼の中に渦巻きます。

 

 

 

 

しかし次のカットでの仙狐さんの言葉-

 

 

 

 

『お主の幸せな顔が見られるならそれでいい。お主は十分頑張っておる。家事も全て"自分がしたくてっている"。神使の狐に世話されることに値する事なぞどんな善行積んでも足りん。むしろ存分に甘えるがよい。

 

"自分がしたくてやっている"

→中野さんの抱く申し訳なさの払拭

"どんな善行を積んでも世話される事に値せず"

→彼に甘えてもらうまでのカウントダウン

→詰みまでのカウントダウンといってもいい

 

 

 

そしてチェックメイトとなる仙狐さんの発言。

 

 

 

 

『今日も大変だったのぉ。世話させておくれ』

 

 

 

 

 

 

自分の頑張りをずっと見てくれて認めくれる存在を彼はこの時知ったのです。コーヒーの下りでこのフリも完璧に決まっていました。

中野さんは完全に落ちましたね。

無理もないと思います。

ここまでが仙狐さんの作戦…?だったのかどうかは分かりませんが中野さんを甘えさせる為の過程がとても丁寧に描かれていて彼にどうしても甘えさせたいという仙狐さんの意思が今話から感じ取れました。中野さんは彼女の言葉にだいぶ救われたと思います。

 

 

このように1話だけで中野さんが彼女に心を許すまでの心情(拒否→罪悪感→落ち)を繊細に描く描写はより彼に対して共感しやすくさせ、一気に作品に対する期待値を爆上げさせてくれました。

 

 

 

 

3.個人的評価ポイント

それは中野さんが仙狐さんの尻尾を愛でる場面。

 

『尻尾=感じやすい敏感な場所』

というのは他の作品でも存在する結構ありきたりな設定であるのですが普通この設定は"エロ"に振られる傾向にあります。しかし今作品は全くそんな事はなく仙狐さんが恥ずかしがる演出はあったもののエロティックに描かれていなかった為に毛先のモフモフ感等、"尻尾の魅力"を愛でやすくされていた。幼女作品としてこの辺の配慮があったことには個人的に評価したいです。

 

 

 

4.まとめ

ここまで見て下さりありがとうございました。

この作品を観ていて癒される事は勿論今後も人物の心情表現には要注目していきたいですね。