「狭く浅く、から広く深く。」 五等分の花嫁∬第6話感想
・感想
何で今作は良回と凡回の開きがこんなに大きいんですかと。
率直に、「七つのさよなら 第三章」第4話に続く良回でした。
前話でもこのようなキャラ掘りを兼ねた個人ルートは描かれてはいたのですが、その時よりもずっと濃密で、全体的な話の流れと複数のヒロインの心情の動きとをリンクさせた秀逸な展開運び、「全員が先生で全員が生徒である事」という新しい勉強方針が各ヒロインへ多岐に渡り作用していく様が大変響く回でした。
ここではメモ程度に、今話における彼女達の動向を軽くまとめてみようかなと思います。ここの部分が足りてない!等のご意見がありましたら、ご気軽にコメントで教えて頂ければ嬉しいです!
・各ヒロインの動向(個人的な解釈も含まれる)
~五樹~
各月命日にお墓へ赴くくらい母親への想い入れがあるという取っ掛かり。
→私は母になりたい、だから一番母に馴染みが深いであろう先生になりたいんだ!という従来の五樹の考え。(家の中でしか母を見たことが無かっただけあって割と曖昧)
だが、彼女の元教え子との掛け合いの中で...
→母親になるだけなら先生以外にも様々な選択肢がある。
→その中で先生という職を選ぶ理由は何か?
→この投げかけに対し全員が生徒で全員が先生である事という勉強方針をとる事で、教える事の喜びを五樹自らで実感する落とし所。(母親になる複数の道の中から確固たる夢を自身の手で見出したという前進に繋がっている。)
「お父さんとの約束もありますが、私の夢の為、まずはこの試験を通って進級しないことには話になりません」
~四葉~
嘗て、自分の落第が原因で五つ子全員が転校に至ってしまった事の罪悪感。
→だが「国語」という得意科目の見出しによって全員が先生になれる事に気付く。
→足を引っ張る側から、一つでも皆に教える側になれた事で心持ちの変化に繋がる。
「今まで失敗続きだったけど、勉強の神様!どうか今だけは私に力を貸して下さい!あんなに皆で頑張ったんだから!」
~三玖&一花~
一花:身を引く覚悟を固めようとするのとは裏腹に募る恋心
↑一花の恋心に気付いてる(?)
三玖:料理下手な中、風太郎の為懸命にチョコを試作し続ける
→この構図の中で試験前、三玖の宣戦布告という名の優しさが一花を”恋路”という三玖自身と同じ土俵に立たせる。
三玖:「この試験で目指すのは赤点回避だけじゃない。他の姉妹にも負けない。あの日そう決めたんだ。」
→対し、風太郎への気持ちの強さを試験の成績を以て三玖に意思表示した一花。
「...やった。」
三玖の告白を遮るかの様な一花の対抗意識が窺える。
→「一番」という言葉を巡る勉強と恋心の掛け合わせが◎
~二乃~
「ありえない...ありえないわ...。私がアイツの事....」
試験の場面でのモノローグ。
風太郎に感じているドキドキが、嘗ての想い人で同一人物である金太郎君への面影によるものだと思っていたが、それが勘違いと徐々に実感し始めた証か。”金太郎君”への初恋が、”風太郎”そのものに移るまでの二乃√もしっかり確保されていた様に思う。