なゆーのテキトーブログ

普段はTwitter(@oxygen60499747)より感想兼考察を投稿していますが140字では抑えきれなかったリアルでは言えないアニメへの想いをひたすら綴るブログとなっております。自分が感じた事を上手く言語化出来るように善処します。

「待望のメインヒロイン√」俺妹『黒猫if』上巻感想

※私はブラコンヒロインである桐乃、禁断の兄愛故に誰にも相談出来ずに一人で重ねてきた彼女の長年に渡る努力が実る彼女ルートも大好きです。ただ今作に関しましてはその中の五更瑠璃という1ヒロイン”のみ”にスポットをあて、黒猫ルートの事だけを考えた故の感想だという事を予めご了承下さい。(何度も言いますが「俺妹」は魅力的なヒロインが多すぎるんや...!)

 

まずはデビュー10周年プロジェクトとして我々(少なくとも自分は)念願のifルートを綴って下さった原作者の伏見つかさ先生に多大なる感謝を。『黒猫if』発売誠におめでとうございます。そして本当にありがとうございます!

 

総評するとマジで素晴らしかったです。(初手賞賛)

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この表紙の発表だけで全俺が泣いた😭

もうとにかく推しとしての悲願である黒猫ルートがようやく叶ったかと思うとまさに感無量の想いです。

桐乃ルートにおける黒猫の無念、涙、京介の後悔諸々を掬い取った上で2人が結ばれる展開も、アニメ本編でその光景を実際に観てきたぶん報われた時の感動が凄まじくて....!2人きりの挿絵も良かった...!しかもこれでまだ上巻っていうね。この時点でこの満足感(表現力の欠如)。僕は幸せモンです笑。何回でも彼女の幸せを噛みしめたくなる一冊でした!!重ねてお礼を。

 

さて本編感想の方に入っていきます。

まず少し共感はされずらいかもですが、きちんとアニメ本編で観た事がある共通展開からどのように黒猫ルートへ分岐していくのか?どこの場面で何を発端として黒猫ルートへ移行するのかを綴って下さった事自体が嬉しかったです。(そこの部分が描かれるのは当たり前だろと思われるかもしれませんが...)

また桐乃ルートに移るのを防ぐ形となった突発的な京介携帯のデータ破損というのも日に日に募る黒猫の恋心故に招いた超常現象だったのでは?等と脳内お花畑な妄想を膨らませニヤニヤするのも推しとしてはまた乙なものかなと笑。

他にも部の未来を見据えた部長の一念発起や、部全体として一つのゲームを作ろうとする流れも桐乃ルートでは見られなかった光景だったのですが、案外そのルートで京介が米に行った後に部内で同様の流れになっていても不思議はないですし(京介がいないので黒猫は合宿欠席、瀬菜もパスになってしまうとは思うが)、黒猫と瀬菜が共同制作する一所懸命な姿を目の当たりにして部長が突き動かされたのも十分理解出来る。

黒猫だけではなく彼女と同じくらい「俺妹」という作品が好きな者として変に共通ルートを改変させて無理に黒猫ルートへ移行せず、ちゃんと共通ルートで必ず起こる流れに則った上でそこから少しずつ黒猫ルートに移っていった事が良かったと思う。

あくまでも初めは共通ルート(従来のアニメや原作の展開)からスタートし、きちんと今までの流れを考慮しながらそこからでもあり得る様な別の流れを作って分岐点にさしかかり、ちゃんとそこで桐乃ルートに繋がる発端となるイベントを塞ぐ展開をさりげなく入れる、桐乃ルートと分岐するに至って無理なく辻褄を合わせ自然と黒猫ルートに向かわせたというのが個人的には好感でした。(個人的には携帯破損もその範囲内の認識)

何より個人的に一番嬉しかったのが、このお陰でアニメや原作の展開で桐乃ルートに繋がるきっかけになったとも言えるし、逆にそのせいで黒猫ルートに繋がらなかったとも捉えられる黒猫の魅力、他人の幸せの為に自分の幸せを犠牲に出来る思い遣りある優しさここについてです。

桐乃ルート(アニメ本編)でも京介と黒猫が付き合う展開にはなります。ただ夏の終わりの花火大会で突然黒猫から別れを告げてしまうのです。これは決して黒猫が愛想を尽かした訳ではなく、桐乃の気持ちに気付いた上での最大限の譲歩故の行動。桐乃は京介の妹だから彼とは付き合えない。私は京介の妹ではないから付き合う事が出来る。

そういう世間体故の理屈に流されずに桐乃の事を想い人が同じ人である恋敵として見なし、その上で自ら彼女を自分と同じ恋路の土俵に持ってこさせ正々堂々と勝負しようとする姿勢。

繰り返しになりますが、ここまで自分の気持ちと親友の想いを尊重しその両方にとことん向き合ったヒロインがいましたかと。(俺妹主題歌集「Platonic prison」も聞いてみて欲しいです)

そう思うくらい彼女は優しくて不憫で痛々しいほど自分の思いに真っ直ぐで健気なヒロイン像。そういう彼女の一面に当時初見の自分は号泣し、今まで色褪せない推し相応の存在へとなっていった訳ですが、ただ、本編で京介は桐乃を選んだ。

黒猫自身も最終的には私の事を選んで欲しいという想いがあったはずです。ただ最終的には彼女の良さが我々視点では裏目に働いてしまった。それが桐乃ルートでした。

ですが今回の黒猫ルートではそういう黒猫のキャラクター性が桐乃ルート時から一切損なわれる事なく、それが悠への真摯な向き合い方として発揮され、且つちゃんとその人柄が彼女自身の幸せ(京介と結ばれるきっかけ)として着地するというのがとても嬉しくて感慨深くもあって😭

また2人きりの散策(桐乃ルートでは秋葉原デート)や海水浴(同ルートではプールイベンと)、五更家との絡みなど、桐乃ルート時における黒猫との良い部分も包含して今巻で描かれていた点も良かった。桐乃ルートで黒猫に焦点を当てた時の良い部分(京介と恋人になった時の甘い日々)はそのままで、そして裏目な所はきちんと修正する、このとことん黒猫にとっての”幸せ”に特化したストーリー構成も堪りませんでした!

そしてラスト、悠に関する謎解明にも繋がる微笑まし過ぎる新婚エピローグには思わず涙。いつまでも彼等の日常を見ていたい!眺めていたい!と思わせてくれました。

少し戻った告白シーンとかも、桐乃ルートで京介が味わった無念(花火大会の日に黒猫から突然別れを告げられてしまった事と解釈)をフラッシュバックさせ告白に踏ん切りをつけさせる展開なんか泣いてまうやろとばかりの歓喜で溢れましたね...最高でした。

 

そして上巻発売日に早々下巻の発売日も決定されて僕に含め界隈は益々盛り上がりを見せております!!

もうめちゃくちゃ楽しみですし、二次創作の方でも様々な先生方が織り成すであろう(決して圧ではないです)各々の黒猫ifの購入も心待ちにしながら来る来年2月を迎えたいなと思いますよ!

それでは今回はその辺で!

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました!